MT4 日足5本と6本の違い|チャート分析で知っておきたいFXの基礎知識
FXトレーダーにとって欠かせないツールであるMT4(MetaTrader4)。その中でも重要な役割を持つのが「日足チャート」です。日足は1日の値動きを1本のローソク足で表現するものですが、実はMT4には「日足5本」と「日足6本」という違いが存在します。
本記事では、MT4の日足がなぜ5本や6本になるのか、その違いがFXトレードに与える影響、そしてどちらを選ぶべきかについて詳しく解説します。
MT4の日足とは?
まず基本として、日足チャートとは1日の値動きを1本のローソク足で表したものです。始値・高値・安値・終値の4つの価格を使い、1日の売買の攻防を視覚化します。
FXトレーダーにとって日足は非常に重要であり、相場の大きな流れを把握するための基礎チャートとして利用されます。短期トレードをする人でも、日足のトレンドを確認した上でエントリーや決済を行うことが一般的です。
日足が5本と6本に分かれる理由
FX市場は24時間取引が可能ですが、土日は原則として取引が休場となります。そのため、週単位で見ると5日間または6日間のローソク足が形成されるのです。
この差を生む要因は「ブローカー(証券会社)が採用しているサーバー時間」です。具体的には以下のように分類されます。
- 日足5本チャート:ニューヨーククローズに合わせて、週5本のローソク足が表示される
- 日足6本チャート:土曜日に短いローソク足が1本追加され、週6本になる
つまり、日足5本と6本の違いは「週末の土曜ローソク足を表示するかどうか」にあります。
この小さな違いが、移動平均線やトレンドライン、テクニカル指標の計算結果に影響を与えるため、トレーダーにとっては見逃せないポイントです。
日足5本チャートの特徴
多くのプロトレーダーが採用しているのが日足5本チャートです。
特徴は以下の通りです。
- 週5本のローソク足で構成され、1週間が「月〜金」で完結する
- ニューヨーク市場のクローズ時間に基づくため、世界的に標準的な見方
- テクニカル分析が国際的に一致しやすい
特にニューヨーククローズを基準にしたチャートは、世界中の機関投資家やヘッジファンドが採用しているため、グローバルな相場観と一致するメリットがあります。
日足6本チャートの特徴
一方で、ブローカーによっては日足6本チャートを提供している場合もあります。
- 週末の土曜に短いローソク足が1本追加される
- ローソク足の本数が1本多くなるため、移動平均線などの数値が微妙に変わる
- 一部のトレーダーは誤認を避けるために調整を必要とする
日足6本チャートでは、土曜のわずかな値動きが1本のローソク足として現れるため、ダマシやノイズが増えるリスクがあります。そのため、分析において不利になることも少なくありません。
日足5本と6本が与えるテクニカル分析への影響
日足の本数が異なることで、以下のようなテクニカル分析に影響が出ます。
- 移動平均線:ローソク足の本数が変わるため、同じ期間の平均値でも数値が異なる
- ローソク足パターン:6本チャートでは土曜に小さなローソク足が追加され、パターン認識が崩れる
- 一目均衡表:基準線や転換線の位置が微妙にずれる
- トレンドライン:重要な高値・安値の位置が変化する可能性がある
これらの違いは特にスイングトレードやポジショントレードにおいて影響が大きいため、トレーダーは慎重にチャート設定を選ぶ必要があります。
世界標準は「日足5本チャート」
結論から言うと、世界標準は日足5本チャートです。
ニューヨーククローズを基準とした5本のローソク足は、世界中の投資家が共通して見ているチャートであり、テクニカル指標の解釈にズレが生じにくいのが最大のメリットです。
一方で日足6本チャートは、国内の一部FX業者が採用しているケースがあり、慣れてしまえば使えないことはありません。ただし、海外の情報や分析記事を参照する際には、チャートの本数が異なることで矛盾が生じやすい点に注意が必要です。
MT4で日足5本に変更する方法
多くのトレーダーは、MT4のチャートを日足5本に設定しています。日足6本で不便を感じる場合は、次のような方法で切り替えることが可能です。
- 5本足チャートを提供している海外ブローカーのMT4を利用する
- インジケーターを導入して土曜ローソク足を非表示にする
- MT4のカスタマイズ設定で調整する
これにより、世界標準である5本チャートに合わせ、グローバルなトレーダーと同じ視点で相場を分析できるようになります。
まとめ|FXチャートは「日足5本」を選ぼう
MT4の日足チャートには「5本」と「6本」の違いがあります。
日足5本=世界標準、ニューヨーククローズ基準であり、テクニカル分析が安定し、グローバルな相場観と一致しやすいのが特徴です。
一方、日足6本=土曜の小さなローソク足を含むため、分析が複雑になりやすく、初心者にとっては混乱の原因になりがちです。
これからFXで安定的に成果を出したい方は、ぜひMT4の設定を見直し、日足5本チャートを活用してみてください。世界中のトレーダーと同じ視点でチャートを分析できれば、相場の流れを正確に掴みやすくなるはずです。